Bitcoinと仮想通貨

2014年2月末、Mt.Gox(マウントゴックス、渋谷)というBitcoin(ビットコイン)の取引所が閉鎖されました。

medium_10307554606

Mt.Goxに預けられたビットコインが長期に渡って盗まれ続けたというのです。その結果債務超過に陥いり、民事再生法の適用を申請が受理されたとして日本のニュースになりました。それまでビットコインを知らなかった国民がほとんど(麻生太郎財務・金融相ですら実体を全く把握していなかったよう)でしたが、「ビットコインというよくわからない仮想通貨が問題を起こした」という短絡的な捉え方をされ、「仮想通貨=危険なモノ、違法なモノ」とネガティブな印象をもたれた方もいると思います。

ビットコインは中本哲史(Satoshi Nakamoto)を名乗る人物によって投稿された論文を元に基づき、2009年に運用が開始された仮想通貨です。実体はコンピュータ上のデータの塊で、世界にただ一つのビットコイン元帳が分散ネットワークで検証されることでその正当性が担保されています。そのため、中央集権的な機関は存在しません。取引記録の承認作業が一つの計算ゲームになっていて、総当たりの計算問題を一番早く解いた人に報酬としてビットコインが与えられます。通称「採掘」です。ビットコインは時間と共に総量が増えていくようになっていて、最大量も2100万ビットコインと事前に決められています。

では、ビットコインに金銭的な価値はあるのでしょうか?

ビットコインは目に見えない無色透明な金属の固まりのようなものです。その金属自体に価値はありません。ただ、ビットコインの採掘には電気代がかかるので、それがリアル通貨との交換レートの基準になっています。現実世界の経済が危なくなるたびに、代替通貨としてビットコインが注目されることとなり、価値が急上昇しました。目に見えようが見えまいが、世の中全てのものは人の注目を浴びると金銭価値が与えられるのです。

Mt.Goxの閉鎖はビットコインの破綻なのでしょうか?

それは違います。Mt.Goxは世界最大の取引所でありましたが、他にも取引所があるのでビットコインの取引は可能です。

Mt.Gox事件の本質的な問題は、ビットコイン元帳がソフトウェアの欠陥により不正に書き換えることができてしまうことにあります。ビットコインのセキュリティの仕組みの問題もありますが、Mt.Goxの取引所システムにソフトウェアの欠陥があると以前から指摘されていながらも修正することを怠っていたMt.Goxにも過失はあります。これは人的ミスでした。

仮想通貨は、現実世界の何らかのモノで担保されない通貨です。世の中にたくさんの種類の金属があるように、ビットコインは仮想通貨の一つの形に過ぎません。またビットコインはある一定のルールに基づいて「ただそこにある」だけのもので、それをどう使うかは人間次第なのです。ただ、悪用されやすいものであることは否めません。

地域通貨、コミュニティポイントを仮想通貨として表現することは可能です。あったかい気持ちを仮想通貨にのせて人々の間を行き来する、そのような運用がされれば仮想通貨も見直されることになるでしょう。

2014年4月2日