地域通貨:ヴェルグルの労働証明書

【地域】
オーストリアチロル州クーフシュタイン郡ヴェルグル (独:Wörgl)
【年代】
1932年〜1933年
【背景・経過】
世界恐慌後のデフレ経済下の1932年、当時のヴェルグル町長ミヒャエル・ウンターグッゲンベルガーは思想家・シルビオゲゼルの自由貨幣を地域通貨として導入し、困窮した地域経済を立て直した。時間とともに価値が減っていくマネーの導入により街中にマネーが驚くほどの速度で流通するようになり、未納の税金も回収された。街を活性化した労働証明書ではあったが、1933年オーストリア中央銀行に禁止され、わずか13ヶ月で中止に追い込まれた。
【マネー形態】
減価する紙幣型。
:「労働証明書」という形で対価として支払われた。
月初めに額面の1%のスタンプ(印紙)を貼らないと使えない。(1年間保持すると12%目減りする)

1シリング、5シリング、10シリングの3種類。

労働証明書の裏面には以下の文言が書かれている。

諸君!
緩慢にしか循環しない貨幣は、
世界を大きな危機に、そして人類を貧困に陥れた。
経済において恐ろしい世界の没落が始まっている。
いまこそはっきりとした認識と毅然とした行動によって、
経済危機に立ち向かわなければならない。
そうすれば戦争や経済の荒廃を免れ、人類は救済されるだろう。

人間は自ら創り出した労働・サービスを交換することで生活している。
緩慢にしか循環しない貨幣がその交換の大部分を妨げ、
労働意欲のある何百万という人々の経済基盤を失わせているのだ。
労働・サービスの交換を高め、
この交換から疎外された人々をもう一度呼び戻さなければならない。
この目的のためにヴェルグル町の労働証明書はつくられた。

貧困を癒し、労働とパンを与えよ。

【法的扱い】
当時のオーストリア政府は違法と判断した。
【関連ページ】
The Wörgl Experiment: Austria (1932-1933) | The Currency Solutions for a Wiser World
http://www.lietaer.com/2010/03/the-worgl-experiment/

成功する政府貨幣: ヴェルグルから学ぶ | 減価する貨幣とは?
http://demurrageja.wordpress.com/2009/02/08/%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%99%E3%82%8B%E6%94%BF%E5%BA%9C%E8%B2%A8%E5%B9%A3-%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%81%8B%E3%82%89%E5%AD%A6%E3%81%B6/

ヴェルグルの奇跡再び | シェイブテイル日記
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110324/1301181794

消費税「−5%案」その7 | ぼくらの銀行 -「対等な関係」を目指してー
http://ameblo.jp/dokomademodoor/entry-11526946747.html